ヘナをお友達にすすめられた時に気をつけたいこと
ヘナをしているお友達がいたとします。自分で染めているかもしれませんし、サロンでしてもらっているかもしれません。どの程度の期間ヘナをしているか、始めたばかりか、10年続けているか。さまざまな場合が考えられます。
お友達のヘナの髪質感や色、手触りなどのいろんな視点から見て、あなたがヘナを始めてみたら必ず同じような仕上がりになるわけではないことを知っていましたか?お友達と必ずしも同じような質感、色、手触り、艶感にならないこともあることをいくつかお話ししていきたいと思います。
ヘナは傷まずにトリートメントしながら色もつけられる体にも髪にもとても優しいものです。ダメージが出ませんので髪はツヤツヤに仕上がります。
せっかく始めた、始めようとしているヘナをよく理解して欠点も知りつつ、長く長く続けていってほしいと思います。
まずは色のお話から…
お友達がヘナをしていたとしても実は同じような色には染まらない可能性があります。それはなぜか…?
ヘナの色は人それぞれの白髪の量、黒髪の量、で色の出方が変わります。
ヘナはカラーリングとは違い、白髪の色だけ変化します。実際には黒髪にもヘナは付着していますので、若干の色の変化はありますが、ほとんどわからない程度です。
白髪の量や生えてくる部位は人によってそれぞれ違います。全体にまばらに生えている方、一部分だけたくさん白髪がある方など、本当にさまざまです。
同じ色を使ったとしても白髪の量と黒髪の分量で実際に仕上がる色が変わってきます。
お友達の色はいい感じでも、あなたの髪が同じように染まるとは限らないのです。
白髪率30%の方と白髪率100%の方では同じ色を使っても全く違う色に仕上がります。
(もちろんある程度の調節はできますが、通常のカラーリング製品のように単純ではありません)
以下の毛束がその例です。
ヘナ100%でオレンジ色に染めてあります。
放置時間は2時間です。
片方が白髪率30%、もう片方は白髪率100%です。
色の見え方はいかがですか?
次に髪質のお話…
お友達とあなたの髪質は同じような質感でしょうか?
直毛ですか?癖がありますか?細いですか?太いですか?実際には同じような髪質の方はほとんどいないと思います。似ている髪質の場合もありますが、似ているように見えるだけでみなさんそれぞれ違います。
髪質が違えばヘナの染まり方も違ってきます。
ヘナの染まりは癖のある細い毛のほうが染まりやすいです。反対に太く直毛でしっかりとしている毛のほうが染まりづらく定着しにくいです。
髪質が違えば染まり方も変わってきますので同じようには染まらない可能性があります。
次にダメージの度合いのお話…
お友達が10年間ずっとヘナをしている方だとしたら現在の髪の状態は全くダメージがない状態の健康毛です。その結果、艶があり綺麗な状態が保たれています。髪にダメージがまるでない状態なのでツヤツヤとして見えるのです。
では、あなたの髪の状態はどうですか?
カラーリングをずっとしていてダメージがある場合。
マニキュアをしていて髪にダメージはない場合。
前の方だけセルフカラーをしている場合。
ハイライトが入った明るめの状態。
例に挙げたどの場合も髪にダメージがある箇所はすぐにツヤツヤになるわけではありません。
これとは逆にダメージの無い健康毛の場所はツヤツヤに仕上がります。
これはヘナの性質で、ヘナはダメージのある部分に特に絡みつき、最初はゴワゴワとした質感になります。
もしあなたの髪にダメージがあるようならお友達と同じようにすぐに同じ質感になるわけではありません。
ダメージのある部分はカットしていき、無くしていけば同じような状態になっていきます。
髪を良くしたいなら、時間はかかりますがあきらめずに気長にコツコツダメージのあるところをなくしていきましょう。
次に使用している商品のお話…
日本国内にヘナのメーカーさんがどの程度あるか…10年ほど前で、およそ300社と言われていましたが、今ではもっとあるかもしれません。
このすべてのメーカーさんの出している商品、全てにおいて同じお色が出るわけではないことはうっすら感じでいらっしゃるのではないでしょうか?
ブラウンといってもA社のブラウン、B社のブラウン、C社のブラウン…製造販売元が違えば、インドでの提携工場も違います。
それぞれ違うメーカーのヘナをしてみてもブラウンの色味は違うということです。尚且つ難しいことに、白髪の量によっては色の明るさも変わってきます。
同じメーカー、同じカラーを使ってもお友達と全く同じ色には染まり上がらないということなんですね。
例外として…
もし、お友達の髪色がヘナをしているのに真っ黒だった場合、これは天然ヘナではない可能性が高いです。
厳密に言えばヘナで真っ黒に染めることは難しいです。(ダブルヘナであればしっかりとしたダークブラウンで染めることは可能)
1番暗くてもインディゴのみで染めた場合、濃い紫色になります。天然ヘナで真っ黒に染めることは出来ませんので、お友達が真っ黒の髪色の場合は天然ヘナではないので、お友達へ聞いて良く確認してみましょう。
(人工染料のヘナが悪いわけではありません。かぶれる人もいるので気をつけましょう。)
最後になりますが、主に何が伝えたかったと言うと…
ヘナをするにあたって、ご友人がヘナをしていて髪が綺麗だからと、自分も憧れてヘナをしてみたものの思っていたのとなんだか違った…となりがちです。
同じことをしていても同じようにならないことも、ヘナ後のギシギシ感も、想像とは違ったなんてことも多々あるのです。ただ、その1回のヘナであきらめないでほしいと思います。髪が良くなっていく結果がすぐに出るわけではありません。なぜなら…自然のものだからです。
化学的な力を使わずに髪に色をつけていると言った感じです。
せっかくやり始めた、やってみようとしているヘナですから長い目で見てゆっくりと続けていくことが大事ですよ!というお話でした。